いろいろ感想

金色のコルダ 〜Primo Passo〜

  • このアニメの面白いところは、男が乙女気分を垣間見ることができるとこ、だと個人的には思ってる。
    • 主人公の日野ちゃんが、エロゲのヒロイン的、逆ハーレムのヒロイン的、ではない。ではない、とまで言い切っちゃっていいものかとは思うが、まぁちょっと違う。
    • フィクションの水準が若干高めな、丁寧で常識的な会話・対応 → フィクション的な乙女どぎまぎ反応。といった順番で少女漫画空間を作ってくれる。
    • すぐ赤面、何かあれば赤面といったリアクションの部分は一緒ではあるが、理屈クッションがあり、常識的なシチュ固めの上で、乙女リアクションがあることで、リアクションのみで心情を表現していない。
    • だから、日野ちゃんの戸惑いを、たぶんかなり近い位置で感情移入して受け取ることができて、完全にシンクロはできなくても、きゃー! となっちゃう乙女気分の部分に想像が及ぶので、男にきゃー! ってなっちゃう気分を、俺男なのにー! と思いながら感じられる。
      • 反応するポイントが「男性が考える女性に受けるであろうと思う行動」に対してではなく、どちらかというと女性寄り? なのも面白い。勉強になるっす? ならねーけど。
      • なぜそう思うかと言うと「そ、そこー?」といった部分で、ヒロインが赤面するから。「女の子の体ってやわらけー! 想像以上にやわらけー!」といった童貞の驚愕の女性版なんだろうと勝手に想像している。
    • あと、ヒロインだけでなく男性陣も、逆ハーレムにありがちなテンプレートなキャラ過ぎることがないようにさじ加減されてるようなので、エロゲを逆転させたような図を見るような、いやらしさが薄い。
      • 属性だけを抜き出せばまさしくそうなのだけどもね。
      • エロゲアニメでもそうだろうが、同性から見ても好感がもてる/魅力がわかるキャラであるってのは、同性まみれアニメを楽しめるか否かのボーダーのような気もする。

ウィンターガーデン

  • 実を言うと『デ・ジ・キャラット』はまともに見たことがない。
    • だから、でじこがどーの、ぷちこがどーの的な、恐らくあるギャップによるサプライズはなかった。これギャップあるんだろうなーと想像して補完するので別に十分。むしろ俺の想像の方が無限大。
    • ていうか、そのへんのギャップを売り? にしてくるブロッコリーのずれ方は、それってどうなのよと言われたい気まんまんなところに、もにょもにょとひっかかりかけて、ひっかかったところでなぁと思う、微妙さ。
    • そういう思惑っぽいところにどーのこーの言うこと自体をどうでもいいと片づけておこうスタンス。
  • 真田アサミの普通の女の子声は割と好きだった。地声(とされているラジオ声など)は聞いたこと無いけど、それに近いんだろうなーと想像できれば、それで満足。
  • 本編は「日常っぽい台詞回し」を多用することで、空気を作れていて、その空気が面白かった。
    • 女の子がしそーな、普通フィクション上ではされない(けどフィクションですよねーといった)、会話っぽい会話を聞いていると、ほわわ〜となる。
  • 後編に顕著な桜井弘明風味も「むっちゃ桜井だねー」と言うと、それだけで満足。
  • お話自体は、恋愛に立ちはだかる現実的(つまり地味)な壁を、ベタな「実は妹でした〜ん」オチとミックスしていて、そのバランスはちょうどよかったように思う。
  • ”ED曲は松田聖子の同名曲を真田アサミがカバー”は、そうだったのかー! と思った。
    • OPは岡崎律子氏が生きていれば、岡崎律子氏が担当していたのかもしれない曲だな、と思った。
  • どこでも誰でも言うことだろうが、ぷちこ妹が素晴らしかった。
    • 僕のわからない三大萌え属性に、メイド、メガネ、妹があるのだけど、この妹は萌える妹(おにいちゃぁ〜ん!)ではなくて、姉と妹の戯れ萌えの中にいる、こんな妹と楽しく話してぇ〜! 的な妹であった。
      • 上記した空気を最大限に利用していたのは、メインとされる恋愛部分ではなく、このぷちこ妹だろうねー。
    • ライブシーンのフランス語っぽい曲(実際はなんなのかしらない)も良かった。
  • 総じて満足度が高かったので、続編作ってくれたら見る。
    • 妹編みたいなのは見たいけど、恋愛しないで欲しいような気もする。

RED GARDEN

  • こういう、設定的には面白くなりそうなのに、なぜかあり得ない程に隙だらけで、求められるであろう種類の面白さへ向かず、雰囲気だけ頑張って作られてる的、ちょっと尖ったビジュアルのアニメを見ると、非常にお話を作るのが下手なアニメにありがちなアニメであることよな、と思う。
    • インタビューとか読むときっと理念だけ立派なこといわざるを得ないみたいな感じになってんだぜ、とか思う。
    • 謎についての説明をされるたび/キャラが行動を起こすたびに「なんでそれを今頃言う?」「先に言え」「その疑問をもってその行動をするのは5話くらい遅い」とひっかかる。
    • 謎とドラマが全く噛み合ってない。かたっぽが良いだけに、もったいない。
    • 呪いとか、その辺りの単語の出し方というか、謎開示手順のへたくそさも含めて、構想10年(ただし中学生の頃から)みたいな、作り手の思い入れの強さだけがわかり、しかし視聴者は魅力的に感じることができない的な作りを感じてしまう。この作品が当てはまるというわけではなくて、喩え。
      • まぁ恋愛模様とか、4人娘の言い争い/仲良しあたりだけまじめに作ってるかのようなバランスの悪さを見ると、このバランスでもokという価値観がアリな場所が世界のどこかにあるのだろうか。俺はつまらないことにつっこんでる嫌な奴なんだろうか、と考えてしまうので、期待してる理想像と実際のギャップというのは当たり前だが不幸であるなーと思う。
  • 僕にはわかりませんが、オサレは凄い頑張ってるそうです。
  • クレアとレイチェルは男相手に恋愛劇して、ローズは家族ネタをやる中、ケイトだけ百合百合している。お姉ちゃんの相手やっぱそうだったー! とかも出てきたが。