2009年上半期ライトノベルサイト杯
感想と言うよりは紹介を書くべきなんだろうけど、正直僕が何を言おうと逆効果にしかならないんじゃないか? つまり弱気に支配される僕しかいないが、羅列しただけではアニメ絵萌え絵が並んでいるだけで何の効果もない、いやまぁ投票という効果しかなくて、別にそれもかまわないかと思うけれど、そうだTwitterぽくだいたい140字程度で書けばたった数ポストするだけと思えば、と思いついたので好きなことをコピペしたり書いたりしておきます。ネタバレもあると思うよ。というか、書き終わって気づいたけど作者が偏りすぎているな。
追記:
投票結果では自動的にシリーズ最新巻が適用されて、シリーズに投票ぽいのね。ネルリだけ最新巻ではなく1巻になってるのが謎だけど。投票と関係なく、僕のコメント対象としては、ギャルセカは2巻より1巻、電波女は1巻より2巻、みーまーは短編集よりは7巻が面白いと思うので、意図的に指定してます。アニメは話単位、ラノベは巻単位で別物って感覚があるので、一応。
新規作品
- 作者: 石川博品,うき
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/01/30
- メディア: 文庫
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ある意味最先端だと思う。テキストサイト全盛の頃に好みのサイトにあたったような興奮があった。地の文と主人公の乖離っぷりが気持ちよく成立してるのに唸った。前知識の必要性やネットスラングなどが数年後には読めないて批判は正しいし、僕の言うことに全く賛同できないのも、また正しいと思うけども。全否定か全肯定かみたいなとこがあるかもねぇ。
- 作者: 田尾典丈,有河サトル
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/01/30
- メディア: 文庫
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世のオタ題材の作品が結局ライト層への擦り寄りバランスで成り立ってるのに対して、かなり理想的な、僕が読みたかったシミュレーション。「ラブコメでよく見る葛藤を前提に葛藤する」シミュや、現実との齟齬でシナリオが歪むことなどの「設定萌え」が楽しい。シミュ欲求だけでなく「その次」を満たして欲しいとか、テーマ的なところで深く描ききれてるかってーと、否だと思うが、好き。あと、高橋さんラブ。
- 作者: 入間人間,ブリキ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/05/10
- メディア: 文庫
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入間人間はみーまーよりストレートなラブコメの方が面白いんじゃ? と素直に思えた作品。1巻時点では序章過ぎたけど、2巻でちょっと化けた感。脳内キャスティングでエリオはとある魔術のインデックスな井口裕香で再生されている。異論は認める。前代未聞の簀巻きヒロインや可愛いクラスメイトよりも40歳の叔母さんの方が魅力的、と書くとちょっと違うんだけども、違わなくも無いような。
既存作品
- 作者: 平坂読,よう太
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/01
- メディア: 文庫
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思いの外良質なラブコメが心地よい。ラノベ話も押し付けにならないよう、読んでいて痛ましく恥ずかしい気分にならないよう、随所に気配りが散りばめられていて好感触。かなり好みなバランス感覚、というより僕と近い、言いたいことを言ってくれた共感の快楽だろうな。2巻の見所は軽小説部発足に関する過去エピソードにて描かれる、幼馴染の関係性とそのオチだと思う。ここ最近読んだ恋愛描写で1番納得がいく展開だったけど、人によっては違う受け取り方をするかもしれない。
- 作者: 平坂読,じろう
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/04/24
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前巻の「ラブコメを全肯定することで、脚本をめくる音が聞こえるようなシリアス展開を全否定する」気持ちの良い展開が、その構造が、世の終わらないラブコメや、くだらない死生観で何かを語る作品よりも好ましくて鬱憤が晴れる思いだった。が、前巻は期間外だったので、最新刊で最終巻をあげておく感じ。「シリーズ全部読め!」とはとても言えない内容だから、個人的な票かな。おすすめではないです。この巻の内容に触れるならば、ソリス達の今後を想像すると作品・作者のスタンスがはっきりと見えて暖かい気持ちになった。良い最終回だったと思います。欲を言えばもっといちゃらぶして欲しかったけどね。
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈7〉死後の影響は生前 (電撃文庫)
- 作者: 入間人間,左
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
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これも前巻の余波かもしれない。個人的に1・3・6巻が面白く、6巻なんて本気で笑って困惑した。大変面白い体験だったと思う。文体というか「嘘だけど」でひっくり返される読みにくさはもう慣れてしまったけど、結構な人が投げ出してしまうかもなぁ。人に勧めにくいけど悪くはないポジション。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
- 作者: 米澤穂信,片山若子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/03/05
- メディア: 文庫
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夏で終わっても、それはそれで切ない青春かと思っていたところに「すわっ! 小山内さんNTR!」と勃起しっぱなしで読みました。嘘だけど。春・夏と読んでる人は読んで損なし、シリーズ未読の人は是非『春期限定いちごタルト事件』からどうぞ。
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/06/11
- メディア: 単行本
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FD(ファンディスク)と呼んで間違いないけど、アニメ化もされて続刊の空気も感じる。シリーズファンなので次巻では気合入れなおして趣味200%全開で書いて欲しいなと思う。他の西尾維新テイストはいらないっす。それにしても既存作品は内容書こうとするとネタバレオンパレードになるので書きにくいと思いました。
その他
あと、期間外であげたくてもあげれなかった『紫色のクオリア』は、誰がいったか流行りのSFガジェットを楽しめる逸品なので読んで損はないと思います。最近読んだ中で1番のオススメはと聞かれたら、これです。人間がロボットに見える少女の話って紹介がされてるけど、それは対外的に分かり易い説明でしかないので(外ってどこだろうね)、とりあえず読んでみるといいんじゃないでしょうか。話題作ですしね。表紙がラノベ読みからしてもキャッチーではないけど、どうせラノベだから読まない人は逆に言えばカバーなんて外せば関係ないからいいんじゃないかな。
- 作者: うえお久光,綱島志朗
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 文庫
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